12月に入ると「ふるさと納税、今年まだやってない!」と慌てる人、多いですよね。カレンダーを見ながら「今からでも間に合う?」「いくらまでなら寄付していいの?」とソワソワしてしまう時期です。
安心してください、2026年分は12月31日の寄付まで間に合います! ただ、駆け込みでいちばん失敗しやすいのは、期限よりも「いくらまで寄付していいか」のほうです。上限は2026年1〜12月の年収で決まるので、去年の源泉徴収票の数字のままだとズレてしまいます。しかも2026年は、税制改正の影響で年収450万〜500万円前後と650万円前後の人の上限が、以前の計算より下がります。
この記事では、手元の給与明細から今年の年収を出す3ステップと、2026年の寄付の年収別の上限の目安、残り枠を年内に使い切る手順をまとめました。先に答えを言うと、年収は「総支給額(通勤手当を除く)+賞与」で出し、寄付は上限の9割くらいまでにしておくのが安全です。期限の細かい話はふるさと納税はいつまで?2026年分の期限3つと年末の進め方で解説しています。
結論|12月は「今年の年収の見込み」で上限を出し、9割までを年内に
- 上限を決めるのは2026年の年収 1月〜12月に支給日がある給与と賞与の合計(額面)です。去年の源泉徴収票ではなく、今年の給与明細で見積もります
- 年収=総支給額(通勤手当を除く)+賞与 手取りや振込額ではありません。電車・バスの通勤手当は非課税なので入れません
- 独身・共働きの目安は年収400万円で約4.2万円 300万円で約2.8万円、500万円で約5.7万円(2026年の寄付・当サイトの試算)
- 2026年は一部の年収で上限が下がる 所得税の基礎控除の引き上げが、住民税の特例控除の計算にも入るためです。年収500万円は以前の計算の約6.1万円から約5.7万円に、650万円は約9.7万円から約8.5万円に
- 寄付は上限の9割くらいまで 12月の見込みには誤差があります。決済は12月31日まで、ワンストップ特例の申請書は2027年1月10日(日)までに届くように
ひとつずつ見ていきましょう!
🧾 上限がわかったら、残り枠は年内に
上限の目安が出たら、あとは寄付先を選ぶだけです。さとふるは返礼品を探しやすく、寄付金額のシミュレーションで上限の目安も確認できます。年末は人気の返礼品の受付が終わることもあるので、見込みが出たら早めに。
さとふるで返礼品を探す上限を決めるのは「2026年の年収」|去年の源泉徴収票だとズレる
ふるさと納税の控除は、2026年分の所得税と、翌年度(2027年度)の住民税から引かれます。上限を決めているのは住民税のほうで、住民税の特例分の控除は「住民税の所得割額の2割」までと決まっています(総務省)。その所得割額は2026年の所得で計算されるので、基準になるのは今年の年収です。
去年の源泉徴収票で計算すると、昇給や賞与の増減、残業の多い少ない、転職、育休などで今年の年収とズレます。特に年収が去年より下がった人は、上限も下がるので気をつけてください!
- 今年、転職した
- 賞与が去年と大きく違う
- 残業代が大きく増えた・減った
- 育休・休職の期間があった
- 副業の所得が増えた
「今年の年収」に入るのは、1〜12月に支給日がある給与と賞与
給与の年収は、支給日で数えます(国税庁 所得税基本通達36-9)。月末締め・翌月払いの会社なら、2026年1月に支給された「前の年の12月分」は今年に入り、2027年1月に支給される「今年の12月分」は来年の分です。明細の「○月分」ではなく、支給日で数えてください。
給与明細で今年の年収を出す3ステップ

- STEP1|毎月の総支給額を足す 1月〜11月の給与明細の「総支給額」を合計し、12月分は11月と同じくらいで見積もります。通勤手当は差し引きます。Web明細に「年間の累計」があれば、それがいちばん早いです
- STEP2|夏の賞与を足す 賞与明細の「総支給額」です。手取りではありません
- STEP3|冬の賞与を足す まだ金額が決まっていなければ、去年の冬か今年の夏と同じ額で仮置きして、少し控えめにしておきます
図の例(毎月の総支給額28万円・うち通勤手当1万円、賞与は夏・冬45万円ずつ)なら、27万円×12回+45万円+45万円で414万円。これが、会社から渡される源泉徴収票の「支払金額」になる数字の見込みです。
通勤手当を引くのは、電車・バスの通勤手当は月15万円まで非課税で、源泉徴収票の「支払金額」にも入らないからです(国税庁)。逆に、残業代や、非課税ではないほかの手当は年収に入ります。
もう一つ、明細の健康保険・厚生年金・雇用保険(40歳以上は介護保険も)も同じように1年分を足しておくと、寄付サイトの詳しいシミュレーションで上限の精度が上がります。
年収別の上限の目安|2026年の寄付は一部の年収で下がる

| 年収(給与収入) | 上限の目安(独身・共働き) |
|---|---|
| 300万円 | 約28,000円 |
| 350万円 | 約34,000円 |
| 400万円 | 約42,000円 |
| 450万円 | 約49,000円(以前の計算 約52,000円) |
| 500万円 | 約57,000円(以前の計算 約61,000円) |
| 550万円 | 約69,000円 |
| 600万円 | 約77,000円 |
| 650万円 | 約85,000円(以前の計算 約97,000円) |
| 700万円 | 約108,000円 |
図の例の414万円なら、上限の目安は約4.4万円です。共働きの夫婦は、夫と妻それぞれが自分の年収で上限を出して、自分の名義で寄付します。
なぜ2026年は下がる?|所得税の基礎控除の引き上げが計算に入る
2026年分の所得税は、合計所得金額が489万円以下なら基礎控除が104万円に上がりました(国税庁)。所得税が下がるのはうれしい話ですが、ふるさと納税の上限には逆向きに効きます。
住民税の特例分の控除は「(寄付額−2,000円)×(90%−所得税の税率×1.021)」で計算し、住民税の所得割額の2割で頭打ちになります。このときの所得税の税率は、住民税の課税所得から「人的控除差調整額」を引いた金額で決まり、この調整額に所得税の基礎控除の引き上げ分(104万円−48万円)が加わります(地方税法第37条の2第11項)。その結果、判定に使う税率が一段下の区分に変わる人が出て、特例分の割合が大きくなるぶん、少ない寄付額で2割の上限に届いてしまうんです。
当サイトの試算(独身・共働き、社会保険料15%)で上限が下がるのは、年収およそ442万〜527万円(税率の区分が10%→5%、差は最大4,000円)と、650万〜676万円(20%→10%、差は最大1万3,000円)の人です。年収500万円は以前の計算の約6.1万円から約5.7万円に、650万円は約9.7万円から約8.5万円になります。手元の年収別の表やシミュレーションが以前の計算のままだと、このあたりの年収の人は上限を超えてしまうおそれがあります。寄付サイトのシミュレーションを使うときは、2026年の改正に対応しているかも確かめてください。
表より上限が下がる人
- 配偶者や16歳以上の子どもを扶養している
- iDeCoや企業型DCのマッチング拠出で掛金を出している(掛金は全額が所得控除)
- 生命保険料控除・医療費控除などがある
- 住宅ローン控除を受けている(詳しいシミュレーションで確認を)
所得から引かれるものが増えるほど住民税の所得割額が減り、その2割の上限も下がります。iDeCoの12月からの掛金の上限の引き上げはiDeCo増額の手続きと締切で解説しています。
🛒 上限が出たら、寄付先を選ぶ
選ぶ基準は「返礼品の探しやすさ」と「ふだん使っている決済」です。返礼品を探しやすいさとふるか、楽天市場を使い慣れているなら楽天ふるさと納税が迷いません。サイトの違いはふるさと納税 楽天 vs さとふる vs ふるなび徹底比較でくわしく比べています。
さとふるで返礼品を探す 楽天ふるさと納税を見る12月の駆け込みでやる4つのこと
- 上限の9割くらいで止める 12月の見込みには誤差があります。上限を超えた分は控除されず、自己負担が増えるだけです
- 端数は、すでに寄付した自治体で埋める ワンストップ特例は寄付先の自治体が5団体以内のときだけ使えます。同じ自治体に追加で寄付すれば、団体の数は増えません
- 決済は12月31日までに完了させる 税の控除は1月〜12月の年単位です。銀行振込などは手続きに日数がかかるので、年末はクレジットカードが確実です。カードでも大晦日の深夜は避けると安心です
- ワンストップ特例の申請書を出す 2027年1月10日(日)までに届くように。オンライン申請できる自治体もあります
それぞれの期限と、郵送なら何日までに出せばいいかはふるさと納税はいつまで?2026年分の期限3つと年末の進め方にまとめています。
源泉徴収票が届いたら答え合わせ
会社は、年末調整のあと翌年1月31日までに源泉徴収票を渡す決まりです(国税庁)。12月中に受け取れた人は、「支払金額」と「社会保険料等の金額」を寄付サイトの詳しいシミュレーションに入れて、最後の残り枠を出してください。
年明けになる人は、この記事の3ステップの見込みで寄付を終えておき、届いた源泉徴収票で答え合わせをします。見込みより年収が少なかったときに備えて、9割で止めておく意味があるんです。源泉徴収票の見方は源泉徴収票の見方|20代会社員が見るべき数字は4つだけ、年末調整の還付がいつ戻るかは年末調整の還付金はいつ戻る?で解説しています。
よくある質問
Q. 12月の賞与の金額がまだわかりません
去年の冬の賞与か、今年の夏の賞与と同じ額で見積もって、少し控えめにしておきましょう。12月に支給日がある賞与は今年の年収に入ります。見込みより少なかった場合は上限も下がるので、9割で止めておくと安心です。
Q. 今年転職しました。年収はどう出せばいいですか?
前の会社の源泉徴収票の「支払金額」と、今の会社の給与明細で出した今年の分を足します。前の会社の分を忘れると、年収を少なく見積もることになります。
Q. 副業の収入があります
副業の所得(収入から経費を引いた金額)も上限に関係します。給与以外の所得が年20万円を超えるなどで確定申告が必要な人は、ワンストップ特例は使えないので、確定申告でふるさと納税の寄附金控除を受けます(国税庁・総務省)。
Q. 上限を超えて寄付するとどうなりますか?
寄付そのものは有効で、返礼品も届きます。ただ、超えた分は控除されないので、実質の負担が2,000円より増えます(総務省)。罰則があるわけではありませんが、損をしないために9割で止めるのがおすすめです。
Q. 12月に寄付した返礼品はいつ届きますか?
自治体と返礼品によって違い、年明けの発送になるものもあります。冷凍品は、冷凍庫の空きを先に確認しておきましょう!
まとめ|上限は今年の給与明細で出し、9割を年内に
- 上限は2026年1〜12月に支給日がある給与・賞与の合計(額面)で決まる
- 年収=総支給額(通勤手当を除く)+賞与。手取りや振込額ではない
- 独身・共働きの目安:年収300万円で約2.8万円、400万円で約4.2万円、500万円で約5.7万円
- 2026年は年収450万〜500万円前後と650万円前後が、以前の計算より下がる(所得税の基礎控除の引き上げが特例控除の計算に入るため)
- 寄付は上限の9割くらいまで。決済は12月31日まで、ワンストップ特例の申請書は2027年1月10日(日)までに届くように
- 源泉徴収票が届いたら答え合わせ
年末は寄付が集中して、人気の返礼品の受付が終わることもあります。給与明細を開いて年収の見込みを出したら、残り枠は早めに使い切ってしまいましょう!
関連記事:ふるさと納税はいつまで?2026年分の期限3つ/年収400万円のふるさと納税|20代におすすめ返礼品7選/年末調整で新NISA・ふるさと納税・iDeCoは何をすべき?
📚 出典(いずれも2026年11月1日に確認)
- 総務省 ふるさと納税ポータルサイト「税金の控除について」/「よくある質問」
- 総務省「制度改正について(2015年4月1日)」(ワンストップ特例)
- e-Gov法令検索「地方税法」(第37条の2)
- 国税庁 タックスアンサーNo.1199「基礎控除」/No.1410「給与所得控除」/No.1900「給与所得者で確定申告が必要な人」
- 国税庁 所得税基本通達36-9(給与所得の収入金額の収入すべき時期)
- 国税庁 タックスアンサーNo.2582「電車・バスなどで通勤している人の通勤手当」/「通勤手当の非課税限度額の引上げについて」(PDF)
- 国税庁 タックスアンサーNo.7411「給与所得の源泉徴収票」の提出範囲と提出枚数等
🕒 更新履歴:2026年11月2日 公開
🛠 この記事の作り方:年収に入る給与の範囲(支給日で数える)・通勤手当の扱い・源泉徴収票の交付期限は国税庁から、控除の計算式と上限は総務省と地方税法第37条の2から転記しました。年収別の上限は、独身または共働き・扶養なし、社会保険料を年収の15%、ほかの所得控除なし、住民税は基礎控除43万円・所得割10%・調整控除あり、所得税の基礎控除は令和8年分(合計所得金額489万円以下は104万円)、指定都市以外と仮定し、地方税法第37条の2第11項の計算式でPythonを使って計算した試算です(千円未満切り捨て)。「以前の計算」は、人的控除差調整額に所得税の基礎控除の引き上げ分を含めない場合の値です。給与明細の例は説明のための仮の数字です。実際の上限はお住まいの市区町村が計算します。本記事は制度の整理であり、個別の税務相談に応じるものではありません。記載のリンクにはアフィリエイト広告が含まれます。

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